多くの会社、部門では組織を必ず持っています。しかし、何故組織が必要なのか? 組織の目的は何か? に関してはそんなに多く語られていないと思います。勿論、ある目的を達成するために暫定の組織を組むように使われていることは皆さん良く御存知かと思います。30年程前、バブルがはじけて依頼、トヨタも海外に工場を展開するスピードが加速しました。その結果何が起きたと思いますか? リコール、欠陥車の公表が一気に増加しました。2000年、YODAは米国でトヨタのTSSC トヨタサプライヤーサポートセンターの大庭所長から海外でのTPS導入、普及を学んでいました。当時、現地のトヨタの人達から語られていた言葉を忘れられません。それは、
「えー!また米国に工場を出すの? いやー今でも日本の工場現場は指導者を世界に出してもう限界で毎日生産しているのに品質が益々心配になる。こりゃー大変!」へー、そうなんだ。と思いました。海外の指導は間接部門からではなく現場の第一線の管理者が欲しい訳です。中でも現場の班長さん、保全の管理者が重宝されるわけです。品質を確保するにはこのレベルの人達が重要なことを改めて勉強させていただきました。当時、米人にトヨタの現場組織、日本の組織の考え方について言われたことがあります。「そんな分厚い組織ではムダが多いし、コストもかかるではないか?トヨタともあろう会社がなんでそんな組織を採用しているのか解らない」とい意見を良く聞きました。では、組織の目的はなんでしょうか? その目的は人材育成にあります。それぞれの管理者が部下の弱点を把握してマンツーマン方式でトレーニングをすることが大事であることを実践しているんですよ。チームりーだーが5名から7名のメンバーを持ち、スーパーバイザーが3-5のチームを受け持ちそれぞれの管理者が標準作業、作業標準、をTWIを通して品質、コスト、生産目標を達成することを通して人材育成を目的に運用しています。この時期、日本でもコスト削減即ち、人員削減策で現場の管理者の縮小が進み、ひいては日本経済の下降を後押ししたことは事実です。
もう一つの組織の見方としては現場のチーム、リーダー、スパーバイザー、係長、部門長を横串で仕事の流れとして組織機能を捉えることも大事です。お互いの前後のつながりを意識してよく組織の弊害としていわれるサイロ構造による弊害をなくすことがそれぞれの管理者にはあることを強く申し上げたいと思います。