標準作業は素晴らしい経営ツールです。しかし、使い方によっては大変危険なものです。 YODAが1992年に米国を訪問したさいトヨタ式経営管理について話題になりました。多くの 意見に驚きました。それは、「人斬りの道具」だから良くないね。という声が多くありました。 様々意見を聞いたり、実際に工場を訪問したりして資料を見せてもらいました。驚いたのは 日本のコンサルタント会社が米国のコンサルタント会社に標準作業を重点に指導して現場にいかに おおくの作業者がいるのかを見せて人減らしを見せたものでした。Time Based Managementといって ダブついた現場の状況を表現し、人のムダを知らせるものです。その結果は工場長、経営社には便利な ツールで大義名分人減らしに使われていました。これはあくまでも現在の顧客要求数での解釈です。 要求数が増えたり減ったりしたら如何するか?解らないまま基にもどってしまいました。 株式会社リーンランド研究所の鈴木所長からも同じようなことを伺ったことがあります。中国での話です。 2007年数社の工場改革を指導していました。モデルラインで標準作業を教えていました。そうしたら 経営社から「鈴木先生、もう解りました。これなら私達でできますから先生の指導は一端休止します。」 と言われるそうです。いやいや、これは入り口でまだ教えることは沢山ありますよ。 でもやはり経営者は自分達のエンジニアの無知を叱り、一時の利益創出のためにリーンを学びたい だけだったそうです。