トヨタ生産方式の導入は難しくない

トヨタ生産方式を導入しようとした会社は多かった。しかし、成功している会社は恐らく10%ほどで90%の会社は諦めていると思います。最近では、トヨタ生産方式を導入したい、リーンを学びたいと言う人、会社は皆無となった。改善とか、生産性向上という言葉も聞いたことが無い。欧米でも同じ状況だと感じています。では、トヨタ生産方式を導入しようとしたが、何故、導入できなかったのでしょうか? その理由が最近はっきりと解る様になりました。トヨタ生産方式、トヨタウエイは「日本式経営」を頑なに維持、改善をしたものなのです。トヨタ生産方式を導入したいならばトップがまず日本式経営とは何かを理解して、実践することから始めましょう。

「モノづくりは人づくり」まず、トヨタウエイを理解してください。”トヨタウエイ2001”は有名ですが、もっと前の、「豊田綱領」を理解する必要があります。何故かというと、これはトヨタ、トヨタグループの経営理念だからです。この豊田綱領は豊田佐吉翁が亡くなってから佐翁翁の信条を纏められたものです。この豊田綱領の記述は今の人には難しい言葉で書かれていますが、豊田自動織機のホームページに大変解りやすく纏められていますのので以下そこからの抜粋です。

一、上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を拳べし

社長から社員一人ひとりまで心を一つにして、誠実に業務にあたり、世のため人のため地球のために貢献する                             

 Unite our minds from top to each associate and focus on the same goal, contribute to society, people, and the earth by   performing one’s work with sincerity.

一、研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし

卓越した考えや先進技術を世界に広く学び、自らの知恵を絞って新たな価値を創造し、いつも世界をリードし続ける

Widely seek excellent ideas and results in the world, search the depth of your own knowledge and know-how,
and continuously create world leading new value.

一、栄華を戒め、質実剛健たるべし

体裁や見栄えを繕わず、愚直に堅実に真正面から本質に取り組む

Focus on what is important and make improvement diligently, without being obsessed with appearance.

一、温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし

相互信頼と対等なパートナーシップを大切に、人材育成と強いチームワークづくりを進める

Promote human resource development and strong team building, based on mutual trust and equal partnership,
treating every associate as a family member.

一、神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし

我々の営みが多くの人々や社会によって支えられていることに感謝の念を持ち続ける

Have a sense of gratitude at all times, appreciating tatou activities are directly and indirectly supported by people and society.

この豊田綱領が原点になりトヨタ社風を常に経営者、管理監督者がOJTを通して理解し合った会社組織がトヨタ生産方式の道具、生産システムをサポートしていることを解ってほしいと思います。ジャストインタイム、自働化をいきなり導入しても旨くいくはずはありません。勿論、佐吉翁の生い立ち、発明翁としての情熱と経験も合わせて理解するこをお薦めします。YouTubeで動画をみてみることも良いでしょう。

 

 

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