「標準作業は良い品質のものを、より少ない工数で造っていくための道具の一つです。 標準作業は人の動作を中心にして、動作あるいは作業のムダを省いて、より効果的な作業手順で繰り返し 行われるべきものです。 標準作業は加工組み付け工程などで品質を確保し設備を損なわず作業上安全でより早い作業と言えます。 Definition of Standardized Work Standardized Work is a tool for making quality products. Centered around human movements, it outlines efficient, safe work methods and helps eliminate muda. Standardized Work is processing and assembly, maintains quality, provides safer and faster operations while ensuring proper use of equipment and machinery.」 この記述は以前紹介しましたTPSトレーナーのためのマニュアルから引用しました。では、その目的は何と表現 されているでしょうか・ 「標準作業の目的は標準作業は生産ラインの改善の原点といえます。なぜならば、標準作業は人の動作を基に 作られるものであるから、毎回作業の手順が異なるとか、動作にバラツキのある場合は作業の標準化がなされ ていないことになります。 作業の標準化がなされていないと作業の改善をしてもその成果が不明瞭になてしまいます。標準のない所、 即ち作業を標準化していない生産工程に改善しても無意味であり作業を標準化することが改善の第一歩です。 標準作業を守ることが品質を保証し、量、コストをも決定しています。 The purpose of Standardized Work Standardized Work is the foundation for Kaizen in production. It organizes and defines worker movements. This is important because when the work sequence is different each time and/or if the motions are disorganized, there is no baseline for evaluation. Work improvements are unclear and difficult to monitor. In such a case, Kaizen is meaningless. For this reason, the first step to Kaizen is standardization. Results will be seen in terms of improved quality, reduce cost of production, and safer work methods」 では、標準作業は誰が作るのでしょうか? 「標準作業の決め方 トヨタでは標準作業を設定する人は現場の監督者であり、その維持改訂も監督者です。そしてこの標準作業 は一度決めたら固定されるものではなく、作業の改善、あるいはそれらの変更により変えられるべき正確の ものです。 Method of establishing Standardized Work At Toyota, the leaders are responsible for determining Standardize Work. They are also in charge of maintaining and revising it. Once outlined, however, Standardized Work does not remain fixed. It is revised and updated as often as necessary according to work Kaizen, machinery improvements and/or changes to the Standardized Work itself.」 このハンドブックはあくまでもTPSトレーナーのためのものであることは前書きにもしっかりと書かれて います。株式会社リーンランド研究所の鈴木所長も力説されています。「標準作業は経営のツールです。 経営者が理解しないかぎり上手く作用しません。あちこちで聞く声は経営者が現場の管理に疑念をもって います。なぜもっと数が出ないのか? いまのやり方は誰がきめたのか解らない。現場がルールを決めて いる。このような悲しいコメントは聞きたくありません。何故、トヨタは現場監督者が決めるのか? 上司、 経営者がすべて自分で作ることができ、読めるからです。標準作業のベースラインはタクトタイムです。 タクトタイムはお客様の要求数が決めます。ですから正確で公平な標準なのです。初めて導入する会社は必ず 経営者と管理者、監督者が一緒に学ぶことです。」